安曇野のこと、そして大切な風景のこと・・・

ホテルに勤めるようになって、お客様が安曇野にお越し下さる訳を
お聞きすることも多くなりました。
初めて訪れるお客様には、やっぱり天気も良くなってほしいと切に思うのです。
何度もお越し下さるお客様には、
私の知らない素敵なところを是非お聴きしたいとも思っているのです。
晴耕雨読…学生の頃、馴染みのなかったこの言葉の意味を、
最近はしみじみと感じる事が多くなりました。
山並みが美しく望める快晴の日は、
ぜひとも初めて訪れるお客様に見せてあげたいと強く思っているのです。
雨の降り始めの強く香る土の匂い、
そしてどんどんと黒く染みになってゆく地面をながめながら、
ここに暮らす、雨天の生活のすばらしさも、
ほんとは少しだけ教えてあげたいとも思っているのです。

安曇野で暮らす事を夢見ていた頃に、出会った美しい風景のこと・・・
そんな美しい紅葉を見にいってきました。
その場所は、山道をずっと歩いていって、雄大な穂高の山々に抱かれた涸沢にあるのです。
何時の季節も登山者に人気のあるその場所へは、行く先々でたくさんの人とすれ違います。
『こんにちはー。』山では気持ちのいい挨拶が飛び交うのです。
大勢のパーティとすれ違う時は『こんにちはー。』『こんちわぁ・・・』『ちわぁー。』
『こんにちは。』の三段活用なのです。
そしてしばらく間があいて『こんちわぁ・・・』『ちわぁー。』・・・『いらっしゃいませぇ』
あかん、職業病や・・・
涸沢に辿り着くまでに、何度か飛び出す場違いな言葉に、思わず苦笑いするのです。

お客様の大切な風景はどんなところにあるのでしょうか…
そんなものを、ずっと大切にして下さいね。