春の雪のこと・・・

カタクリが芽を出して、フキノトウが開いて花をつける頃、
そして芝生も薄く春の緑を纏い始めた4月の初めに、雪が降りました。
ひと晩で周りが真っ白にぬりかえられる、そんな魔法のような出来事が、
ここ信州では、桜の季節にもたびたび起こるのです。
地表が熱を溜めこみはじめる春先は、舗装された道に落ちた雪はすぐに融けるのに、
田畑や森林に落ちた雪は、そのまま装飾されて美しさが引き立つのです。


大糸線の安曇追分駅は、ホテルの最寄の穂高駅から北へ二つ目の駅なのです。
映画『ホワイトアウト』で山を望む景色の美しさから、穂高駅として描かれた駅。
そんなちいさな駅から列車に乗って、日本海方面に向かうのも楽しいものなのですよ。
まだまだ雪が残る山間部を縫うように走る車窓から、
春の陽光が差し込むのをぼんやり眺めながら、
小説を片手に弁当をいただく小さな旅もお薦めなのですよ。
白馬を越えて、南小谷から糸魚川の区間は非電化の区間。
そんな路線を走る一両編成の汽車にも、ぜひ乗ってみてほしいのです。

ティータイム ガルニ
安曇追分駅から中房温泉方面へ車で10分程、安曇野の静閑な森の中に佇む喫茶店。
お店の中にある大きな木の葉の形のテーブル席が、私のお気に入りの場所。
いつか同じようなテーブルを作ってみたいと思っているのです。
店主さんも静かな優しい方なのですよ。
そんな居心地の良い隠れ家で、ゆっくりと過ごしてみるのもよいものなのです。