2018年11月

星降る安曇野のこと・・・

標高が500メートルを超える晩秋の安曇野、穂高は空気が透き通っているのです。
そして星は、大気が薄くなるにつれて瞬きが少なくなるのです。
大気の濃度が高い低地では、その揺らぎが星の瞬きを増幅させます。
『星の降る里・・・安曇野』
まだ大阪に住んでいた頃に、そんな写真集を本屋さんで見かけてからは、
純黒の夜空に宝石のように輝く、そんな星々に出会うことが待ち遠しかったと記憶しています。
月齢と、月の出入りの時間を十分に確認しながら、
星の輝く夜空に対峙するその瞬間は、何物にもかえがたい幸福を感じるのです。
2.0をはるかに超える10歳の頃の視力で見た、四国の満天の星空に流れる天の川は、
今でも鮮烈に記憶の中に残っていて、
視力の落ちた今では、その星の空を越える情景に出会えないでいるのですが、
何時か天体望遠鏡で、もっと沢山の美しい星達の姿を覗いてみようと、計画をたてているところなのです。

上高地も閉山式を終えました。
例年にないほどの、雪の少なくそして暖かな一日となりました。
今日から半年の間、もうすぐ降る雪に覆われて、
ここ上高地は、冬の眠りにつくのです。

『来年の春にまた、会いにくるで。』
そんな事を思いながら、感謝の気持ちでいっぱいの日になりました。

 

河童橋付近からの星空です。
動かない点が北極星です。
周りの星は北極星を中心に、反時計回りに少しずつ動いていくのです。

10月の穂高連峰上空の西の星空です。
星達は時間とともに、左上から右下へ動いていきます。
稜線をめがけて星が滑り落ちていくような感じがします。

 

11月の黒部立山の東の星空です。東の空では星は左下から右上へ移動していきます。
天上めがけてかけ上がっていくような感じですね。
そして、ここ穂高へ星を見に来て下さるお客さまにも、
本当にきれいな星空を見て頂きたいと、いつも思っているのです。

こころにずっと残したい、そんな気持ちのこと・・・

今年が運行最終年になる、扇沢から黒部までのトロリーバスに会いに行ってきました。
私と同じ54歳・・・その54年の間、無事故で多くの観光のお客様をのせてくれた、
そんなトロバスをファインダーで覗いていると、胸があつくなるのです。
信州に移住して、何度も山行の道程で利用したあのトロバス・・・
何の感慨もなく、そこに走っている事が当然のように思っていた、
あのトロバスが無くなってしまう。
そんな時になって、ようやく大切なものを失う悲しさを思い知るのです。
改札口から迎えて下さる駅員さんも、いつも笑顔がたえず、
その場所を本当に大切にされているのがわかるのです。
私も同じように、ちゃんと頑張ってるやろか・・・
『大地黄金』・・・なぜか、そんな言葉を思い出させてくれるような、
幸せな、そして感慨深い時間を過ごすことができたのです。

立山黒部アルペンルートは、11月30日をもって今年の営業を終了いたします。
もし機会がございましたら、是非トロバスに会いに行ってあげて下さいね。

https://www.kurobe-dam.com/event_info/180415.html